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社員の素行調査はどこまで可能?...

  • 社内調査

社員の素行調査はどこまで可能?違法リスク・証拠収集・問題社員への対応を解説

社員の勤務態度に不審な点がある。
外回り中にサボっている疑いがある。
経費の不正利用や情報漏えい、競合他社との接触が疑われる。

このような場合、企業として社員の行動を確認したいと考えるのは自然なことです。

しかし、社員の素行調査には注意が必要です。会社にとって必要な調査であっても、やり方を間違えるとプライバシー侵害や個人情報の不適切な取り扱いと判断されるおそれがあります。

また、調査結果を懲戒処分や解雇に使う場合は、客観的な証拠が必要です。疑惑や噂だけで処分を進めると、不当解雇や労使トラブルにつながる可能性があります。

この記事では、社員の素行調査はどこまで可能なのか、違法リスクが生じるケース、証拠収集のポイント、問題社員への対応方法について解説します。

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社員の素行調査とは

社員の素行調査とは、社員の勤務時間中の行動、訪問先、立ち寄り先、特定人物との接触、会社資産の利用状況などを確認する調査です。

特に、外回り営業、直行直帰、社用車利用、休職中の行動、競合企業との接触、情報漏えいの疑いなど、社内記録だけでは実態を確認しにくい場面で検討されます。

社員の勤務実態や問題行動を確認するための調査

社員の素行調査の中心は、社内資料の確認ではなく、記録上の勤務実態と実際の行動が一致しているかを確認することです。

具体的には、次のような内容が調査対象になります。

  • 営業時間中に私用をしていないか

  • 業務報告と実際の行動が一致しているか

  • 会社の経費を不正に利用していないか

  • 競合企業や外部関係者と不自然な接触をしていないか

  • 副業禁止規定や競業避止義務に違反していないか

  • 休職中・労災申請中の行動に不審な点がないか

社員の素行調査は、単に社員の私生活を知るためのものではありません。企業の信用、財産、情報、取引先、他の社員を守るために行われるものです。

調査結果は社内対応を判断する材料になる

調査で得られた行動記録、写真、時系列の報告書は、本人への事実確認や配置転換、懲戒処分、退職勧奨、損害賠償請求などを検討する際の判断材料になります。

ただし、調査対象は、就業規則違反、情報漏えい、競業、虚偽報告など、業務と関連する具体的な疑いに限定する必要があります。

社員の素行調査が必要になるケース

社員の素行調査は、さまざまな場面で検討されます。特に多いのは、会社に損害が発生している、または今後損害が発生する可能性があるケースです。

外回り営業中のサボりや勤務実態の確認

営業日報や訪問予定と実際の行動に矛盾がある場合は、勤務時間中の訪問先、立ち寄り先、滞在時間などを確認することがあります。

外回り営業・直行直帰・テレワーク別の確認方法については、関連記事で詳しく解説しています。

関連記事:社員のサボり調査の進め方|外回り・テレワークの勤務実態確認と証拠収集を解説

経費不正や横領に伴う外部行動の確認

経費不正や横領では、会計資料の確認に加えて、商品や備品の持ち出し、取引先担当者との私的な接触、報告された訪問先と実際の行動との矛盾などを確認するために、素行調査が必要になる場合があります。

会計資料の照合、典型的な手口、被害額の算定については、関連記事で詳しく解説しています。

関連記事:横領の社内調査方法|被害額の確認・証拠収集・責任追及の進め方を解説

関連記事:経費精算の不正とは?よくある手口・見抜き方・会社が取るべき対応を解説

競合他社への情報漏えいや接触が疑われる場合

社員が競合他社や外部関係者と接触し、営業情報、顧客情報、技術情報、価格情報などを漏らしている疑いがある場合、企業にとって深刻な問題です。

情報漏えいは、発覚した時点ですでに被害が広がっていることもあります。

特に、次のような兆候がある場合は注意が必要です。

  • 退職予定者が大量のデータにアクセスしている

  • 競合企業が自社の営業情報を把握している

  • 重要顧客に対して競合から不自然な営業が行われている

  • 社員が業務時間外に競合関係者と頻繁に接触している

  • 社内情報が外部に漏れている可能性がある

このような場合、社内ログの確認だけでなく、外部での接触状況を把握する必要が出てくることがあります。

副業禁止規定や競業避止義務に違反している疑いがある場合

近年は副業を認める会社も増えていますが、すべての副業が問題ないわけではありません。

特に、会社の利益と競合する副業や、業務時間中の副業、会社の顧客や情報を利用した副業は問題になりやすいです。

たとえば、次のようなケースです。

  • 勤務時間中に副業をしている

  • 自社の顧客を副業に誘導している

  • 競合企業の仕事を受けている

  • 会社のノウハウや情報を副業に利用している

  • 退職前から競合事業の準備をしている

副業そのものを問題視するのではなく、就業規則や契約上の義務に違反しているか、会社に損害を与えているかを確認することが重要です。

反社会的勢力や問題のある人物との関係が疑われる場合

社員が反社会的勢力や問題のある人物と関係している疑いがある場合、企業にとって大きなリスクになります。

特に、役員、管理職、営業担当、経理担当、購買担当など、社外との接点や金銭管理に関わる社員の場合、会社の信用や取引先との関係に影響する可能性があります。

反社会的勢力との関係は、単に本人だけの問題では済みません。取引先、金融機関、採用、上場審査、行政対応などにも影響することがあります。

休職・労災・傷病手当などの不正受給が疑われる場合

病気やけがによる休職、労災、傷病手当などは、本来必要な人を守るための制度です。

しかし、実際には就労不能として申請しているにもかかわらず、別の仕事をしている、遊興に出歩いている、申告内容と実態が大きく異なるといったケースもあります。

このような場合も、いきなり本人を責めるのではなく、客観的な事実を確認したうえで対応することが重要です。

社員の素行調査はどこまで可能なのか

社員の素行調査は、会社が必要と判断すれば何でもできるわけではありません。

重要なのは、調査目的、業務との関連性、調査方法の相当性です。

業務に関連する範囲であれば調査できる可能性がある

会社が社員を調査する場合、業務との関連性があるかどうかが重要です。

たとえば、勤務時間中の行動、会社資産の利用状況、取引先との接触、競合企業との関係、社内情報の持ち出しなどは、業務と関連しやすい情報です。

一方で、業務と関係のない交友関係、家庭事情、思想信条、趣味嗜好などを無目的に調べることは、プライバシー侵害と評価されるリスクが高くなります。

就業規則違反や会社への損害が疑われる場合は必要性が高まる

就業規則違反や会社への具体的な損害が疑われる場合は、調査の必要性を説明しやすくなります。

一方で、単なる印象や噂だけではなく、勤怠記録や業務報告の矛盾など、調査を検討する根拠を事前に整理しておくことが重要です。

私生活を無目的に監視する調査は認められにくい

社員であっても、私生活は保護されるべき領域です。

会社が社員の私生活を無目的に監視したり、業務と関係のない情報を集めたりすることは、適切ではありません。

たとえば、次のような調査は問題になりやすいです。

  • 業務と関係のない交際関係を調べる

  • 家族構成や家庭事情を過度に調べる

  • 休日の行動を無目的に監視する

  • 思想信条や宗教、病歴などを不必要に調べる

  • 嫌がらせ目的で調査を行う

調査は、あくまで会社の正当な利益を守るために必要な範囲で行うべきです。

調査目的・必要性・方法の相当性が重要になる

社員の素行調査では、次の3点を整理しておくことが重要です。

  • 何を確認するための調査なのか

  • なぜ調査が必要なのか

  • どのような方法で調査するのか

調査目的が明確で、業務との関連性があり、方法も必要最小限であれば、調査の正当性を説明しやすくなります。

逆に、目的が曖昧で、過度な監視や違法な手段を使っている場合は、会社側がトラブルに巻き込まれる可能性があります。

社員の素行調査で違法リスクが生じるケース

社員の素行調査では、違法・不適切な方法を避ける必要があります。

探偵業法上、探偵業務は、依頼を受けて特定人の所在や行動に関する情報を収集し、聞込み・尾行・張込みなどの方法で実地調査を行い、その結果を依頼者に報告する業務とされています。

参照:警視庁「探偵業について

ただし、探偵業の届出をしているからといって、違法行為が許されるわけではありません。警視庁も、探偵業者に特別な権限が与えられるものではなく、他人の敷地に無断で入れば住居侵入罪等が成立し得ると説明しています。

参照:警視庁「探偵業の業務の適正化に関する法律の概要

住居侵入や盗聴・盗撮を行うケース

社員の素行調査であっても、違法な手段は認められません。

たとえば、次のような行為は問題になります。

  • 自宅や敷地内に無断で入る

  • 室内をのぞき見る

  • 盗聴器を仕掛ける

  • 私物を無断で確認する

  • 無断でスマートフォンや私用端末を見る

  • 業務と関係のない場所で過度に撮影する

このような方法で得た情報は、証拠として使う以前に、会社側や調査側が法的責任を問われる可能性があります。

業務と無関係な私生活を過度に調べるケース

社員の素行調査では、業務との関連性が重要です。

たとえば、勤務時間中の行動確認や会社資産の利用状況であれば、業務との関連性を説明しやすいでしょう。

しかし、休日の交友関係や家庭内の事情など、業務と関係のない情報を過度に調べることは避けるべきです。

調査対象を広げすぎると、「会社の利益を守るための調査」ではなく、「私生活の監視」と受け取られる可能性があります。

SNSや個人情報を不適切に収集・利用するケース

社員のSNS投稿やインターネット上の情報を確認する場合も注意が必要です。

公開情報であっても、業務と関係のない情報まで収集・保存・共有すれば、トラブルにつながる可能性があります。

個人情報保護委員会は、個人情報について、生存する個人に関する情報で、氏名・生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの、または個人識別符号が含まれるものと説明しています。

参照:個人情報保護委員会「『個人情報』『個人データ』『保有個人データ』とは、どのようなものですか。

社員の氏名、住所、顔写真、勤務先情報、行動記録などは、個人情報に該当し得ます。調査で得た情報は、取得目的、共有範囲、保管方法、利用範囲を慎重に管理する必要があります。

違法・不適切な方法で集めた証拠は処分時に問題になる可能性がある

調査結果を懲戒処分や解雇に使う場合、証拠の内容だけでなく、取得方法も問題になります。

仮に社員の不正が事実であっても、会社側の調査方法が違法・不適切であれば、処分の正当性が争われる可能性があります。

そのため、社員の素行調査では「何を証明するか」と同じくらい、「どのように証明するか」が重要です。

社員の素行調査で確認できること

社員の素行調査で確認するのは、主に「いつ、どこで、誰と、何をしていたか」です。

勤務時間中の行動

勤務時間中の行動確認では、営業先への訪問、移動経路、滞在場所、私用時間の有無などを時系列で整理します。

たとえば、営業先に行ったはずの時間に自宅へ戻っている、商業施設に長時間滞在している、業務と関係のない店舗に繰り返し出入りしている、報告にない人物と接触している、といった行動が確認対象になります。

勤務時間中の行動は、就業規則違反や虚偽報告の有無を判断する材料になります。

訪問先や立ち寄り先

営業社員や管理職の場合、訪問先や立ち寄り先の確認も重要です。

業務報告に記載された訪問先と実際の行動が一致しているか、会社に報告していない場所に立ち寄っていないかを確認します。

たとえば、競合企業、取引先、私的な副業先などに立ち寄っている場合、追加の確認が必要になることがあります。

特定人物との接触

情報漏えい、競業、反社関係、ハラスメント、不正取引などが疑われる場合、特定人物との接触状況が重要になります。

誰と、いつ、どこで、どの程度の頻度で接触しているのかを確認することで、不正の実態に近づくことができます。

ただし、交友関係を無制限に調べるのではなく、会社の損害や不正疑惑と関連する範囲に絞ることが重要です。

会社資産や社用車の私的利用

社用車、社用携帯、会社支給PC、経費、備品などを私的に利用している疑いがある場合も調査対象になります。

たとえば、社用車を休日に私用で使っている、会社の備品を持ち出している、会社の経費で私的な飲食をしているといったケースです。

会社資産の私的利用は、就業規則違反だけでなく、横領や背任に発展する可能性もあります。

副業・競合接触・外部活動の実態

社員が副業や外部活動をしている場合、それ自体が直ちに問題になるわけではありません。

問題になるのは、会社のルールに違反している場合や、会社に損害を与えている場合です。

たとえば、勤務時間中に副業をしている、自社の顧客を副業に誘導している、競合企業と継続的に接触している、会社の情報を外部活動に利用しているといったケースでは、調査が必要になることがあります。

問題社員への対応には客観的な証拠が必要

社員の不正や問題行動が疑われても、噂や印象だけで懲戒処分や解雇を進めるのは危険です。本人が否定した際に事実を証明できなければ、処分の正当性を説明できません。

特に解雇については、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合、無効となるとされています。

参照:厚生労働省「労働契約の終了に関するルール

参照:労働契約法

そのため、日時、場所、具体的な行動などを客観的に示せる証拠を集める必要があります。

証拠には日時・場所・行動の特定が必要

社員の素行調査で重要なのは、具体性のある証拠です。

たとえば、次のような情報が必要になります。

  • いつ

  • どこで

  • 誰が

  • 誰と

  • 何をしていたのか

  • どのくらいの時間行っていたのか

  • 業務報告や社内記録とどう矛盾するのか

「怪しい行動をしていた」という抽象的な情報だけでは不十分です。第三者が見ても事実関係を理解できる形で記録する必要があります。

写真・動画・報告書など第三者に説明できる記録が重要

社員の素行調査では、写真、動画、行動記録、調査報告書などが証拠になります。

特に、懲戒処分や法的対応を検討する場合は、第三者に説明できる報告書が重要です。

報告書には、日時、場所、対象者の行動、確認できた事実、写真などを整理します。

ただし、証拠として使うためには、違法・不適切な方法で取得していないことも重要です。

単発の行動ではなく継続性を確認することも重要

問題行動が1回だけなのか、継続的に行われているのかによって、会社の対応は変わります。

たとえば、外回り中の私的行動が1回だけ確認された場合、まずは注意指導や業務改善で対応することもあります。

一方で、長期間にわたって虚偽報告を繰り返していた、会社に損害を与えていた、情報漏えいを継続していたという場合は、より重い処分を検討することになります。

調査では、行為の有無だけでなく、頻度や継続性も確認することが重要です。

確認すべき規程を調査前に整理する

調査を始める前に、どの就業規則や社内規程への違反を確認するのかを整理しておきます。

確認すべき違反内容が明確になっていれば、必要な日時、行動、記録を絞り込みやすくなり、目的と関係のない情報まで調べることを防げます。

社員の素行調査を依頼する前に整理すべき情報

素行調査を依頼する前に、何を行動調査によって確認したいのかを具体化します。

「社員の勤務態度を調べたい」という抽象的な目的ではなく、次のように確認対象となる行動を明確にすることが重要です。

  • 勤務時間中に特定の場所へ立ち寄っているのか

  • 営業日報に記載された訪問先へ実際に行っているのか

  • 競合企業や特定の取引先担当者と接触しているのか

  • 会社の商品や備品を社外へ持ち出しているのか

  • 休職中に申告内容と矛盾する活動をしているのか

あわせて、不審な行動が起きやすい曜日や時間帯、勤務予定、移動手段、社用車、通常の訪問先、既に確認できている社内記録を整理します。

調査日時と確認対象を絞り込めれば、調査範囲の拡大や費用の増加を防ぎやすくなります。

一方で、調査目的と関係のない休日の行動や交友関係まで無制限に調べるべきではありません。調査対象は、会社の損害や就業規則違反と関係する範囲に限定します。

関連記事:社内不正が疑われるときの調査方法とは?初動対応・証拠保全・外部調査の進め方を解説

自社でできる調査と外部に依頼すべき調査

社員の素行調査には、自社でできる範囲と、外部の調査会社に依頼した方がよい範囲があります。

すべてを外部に任せる必要はありませんが、自社だけで無理に進めると、証拠不足や違法リスクにつながることもあります。

社内記録の確認と関係者ヒアリングは自社で行える

自社で行う調査は、前述した勤怠、経費、業務報告などの社内記録の確認と、必要最小限の関係者ヒアリングが中心です。

ヒアリングを行う場合は、対象社員に情報が伝わったり、社内で噂が広がったりしないよう、対象者、質問内容、記録方法を事前に決めておく必要があります。

尾行・張り込み・現地確認は外部調査が向いている

対象社員の外部行動を確認する場合、尾行・張り込み・現地確認が必要になることがあります。

これを自社の社員が行うと、対象者に気づかれやすいだけでなく、トラブルに発展する可能性もあります。

また、調査経験のない社員が無理に尾行や張り込みを行うと、証拠として使える記録を残せないこともあります。

外部行動の確認が必要な場合は、探偵業の届出をしている調査会社に依頼する方が安全です。

情報漏えい・競合接触・反社関係の確認は専門調査が必要になりやすい

情報漏えい、競合接触、反社会的勢力との関係などは、社内調査だけでは実態を把握しにくい分野です。

これらの問題は、表面化した時点で被害が大きくなっていることもあります。

専門調査では、対象者の行動、接触先、関係性、継続性などを確認し、企業として次の対応を判断するための材料を集めます。

社内調査と外部調査を使い分ける

社内調査だけでは、外部での行動確認や客観的な証拠化が難しい場合があります。社内記録だけで判断できない場合は、必要な範囲で外部調査を組み合わせることが重要です。

探偵・調査会社に社員の素行調査を依頼するメリット

社員の素行調査を外部に依頼するメリットは、単に「尾行してもらえる」ことだけではありません。

企業が安全に事実確認を行い、必要な証拠を集め、次の対応を判断しやすくなる点にあります。

対象社員に気づかれにくい

社内の人間が調査を行うと、対象社員に顔を知られているため、気づかれるリスクが高くなります。

特に、営業社員や管理職など、周囲への警戒心が強い人物の場合、社内調査では限界があります。

調査会社であれば、対象者に気づかれにくい方法で行動確認を進めやすくなります。

客観的な報告書を作成できる

調査会社に依頼すると、調査結果を報告書として整理できます。

報告書には、日時、場所、行動内容、写真などが記録されます。

これにより、経営者、人事、法務、弁護士、社労士などが事実関係を確認しやすくなります。

調査方法の違法リスクを抑えやすい

社員の素行調査では、違法・不適切な方法を避けることが重要です。

調査会社に依頼する場合は、探偵業の届出を行っているか、違法な調査を行わないか、報告書の内容が適切かを確認する必要があります。

調査会社を選ぶ際は、安さだけでなく、適法性や報告書の品質を重視すべきです。

社内では確認できない外部行動を把握できる

勤務時間中の外出先、競合企業との接触、副業先への出入り、社用車の私的利用などは、社内記録だけでは把握しきれないことがあります。

外部調査では、実際の行動を確認することで、社内記録との矛盾を明らかにできます。

弁護士や社労士との連携で処分判断に進めやすい

調査結果をもとに懲戒処分や解雇を検討する場合、弁護士や社労士との連携が重要です。

調査会社の報告書があれば、専門家に相談する際も事実関係を共有しやすくなります。

問題社員への対応は、調査だけで完結するものではありません。調査結果をもとに、どのような処分や再発防止策を取るかまで検討する必要があります。

社員の素行調査を依頼する際の費用相場

社員の素行調査の費用は、調査内容や期間によって大きく変わります。

一律の料金で決まるものではなく、対象者の行動パターン、調査時間、調査員の人数、調査の難易度によって変動します。

費用は調査日数・時間・調査員数で変わる

社員の素行調査では、主に次の要素で費用が変わります。

  • 調査日数

  • 調査時間

  • 調査員の人数

  • 車両の有無

  • 調査エリア

  • 対象者の警戒度

  • 調査目的

  • 報告書の内容

たとえば、外回り営業中の行動確認であれば、特定の曜日や時間帯に絞って調査できることがあります。

一方で、情報漏えいや競合接触のように、いつ接触があるかわからないケースでは、調査期間が長くなることがあります。

対象者の行動パターンが不明な場合は費用が高くなりやすい

対象者の行動パターンが不明な場合、調査の難易度は上がります。

たとえば、いつ外出するかわからない、どこに向かうかわからない、移動手段が複数ある、警戒心が強いといったケースでは、調査時間や人員が増えやすくなります。

反対に、不審な行動が起きやすい曜日・時間帯・場所がある程度わかっていれば、調査を絞り込みやすくなります。

調査日時と範囲を絞ると費用を抑えやすい

調査費用を抑えるには、前述した対象社員の既存情報に加え、移動手段、立ち寄りが疑われる場所、接触が疑われる人物や企業などを整理して相談することが重要です。

不審な行動が起きやすい曜日や時間帯を絞り込めれば、無駄な調査時間や人員を減らしやすくなります。

安すぎる調査会社には注意が必要

社員の素行調査では、費用の安さだけで調査会社を選ぶのは危険です。

極端に安い料金を提示する調査会社の場合、調査員の人数が不足している、報告書の品質が低い、追加費用が発生する、違法・不適切な調査を行うといったリスクもあります。

企業案件では、調査結果を処分判断や法的対応に使う可能性があります。

そのため、料金だけでなく、調査方法、報告書の品質、秘密保持、法人対応の実績を確認することが重要です。

社員の素行調査後に確認すべきこと

調査後は、行動調査の報告書だけで処分を決めるのではなく、勤怠記録、営業日報、業務指示、就業規則などと照合します。

整理すべきなのは、次の点です。

  • どの日時・場所・行動が確認できたのか

  • 会社への報告とどこが矛盾しているのか

  • 単発の行為か、繰り返されているのか

  • 業務や取引先にどのような影響があったのか

  • 業務上必要な行動であった可能性はないか

そのうえで本人に説明の機会を与え、確認された行為と就業規則との関係を整理します。

懲戒処分、退職勧奨、損害賠償請求などを検討する場合は、報告書の内容だけで判断せず、弁護士や社労士と連携して処分の相当性を確認することが重要です。

社員の素行調査でよくある質問

会社が社員を尾行するのは違法ですか?

会社が社員を尾行することが、常に違法になるわけではありません。

ただし、調査目的が正当であり、業務との関連性があり、方法が相当であることが重要です。

一方で、自宅敷地内への無断侵入、盗聴、盗撮、過度な監視などは違法・不適切と判断される可能性があります。

社員の私生活を調べることはできますか?

社員の私生活を無制限に調べることはできません。

業務上の不正や会社への損害と関係する範囲であれば調査の必要性が認められることがありますが、業務と無関係な私生活を調べることはプライバシー侵害のリスクがあります。

調査結果を懲戒解雇の証拠にできますか?

調査結果は、懲戒処分や解雇を検討する際の証拠になることがあります。

ただし、証拠の内容、取得方法、就業規則との関係、行為の悪質性、処分の相当性などを総合的に判断する必要があります。

解雇は、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められるため、慎重な判断が必要です。

社員に調査していることを伝える必要はありますか?

調査の段階で、必ずしも対象社員に伝える必要があるとは限りません。

ただし、調査後に処分やヒアリングを行う場合は、本人に事実確認の機会を与えることが重要になります。

調査中に本人へ伝えるかどうかは、証拠隠滅のリスクや調査目的を踏まえて慎重に判断すべきです。

調査期間はどれくらいかかりますか?

調査期間は、調査目的や対象者の行動パターンによって変わります。

外回り営業中の行動確認であれば数日で確認できることもありますが、情報漏えいや競合接触、反社関係の確認などは、より長い期間が必要になることがあります。

調査対象者に気づかれるリスクはありますか?

リスクはゼロではありません。

特に、社内の人間が調査を行う場合や、対象者が警戒している場合は、気づかれる可能性があります。

対象者に気づかれると、証拠隠滅や行動パターンの変更につながることがあります。調査を行う場合は、経験のある調査会社に相談することが重要です。

まとめ|社員の素行調査は適法性と証拠性を意識して進めることが重要

社員の素行調査は、企業の信用、情報、財産、取引先、他の社員を守るために必要になることがあります。

ただし、会社が社員を調査する場合でも、何でも自由にできるわけではありません。

業務との関連性、調査の必要性、方法の相当性を意識し、違法・不適切な調査を避ける必要があります。

また、問題社員への対応では、疑惑だけで処分を進めるのは危険です。懲戒処分や解雇を検討する場合は、日時・場所・行動が特定できる客観的な証拠を集め、就業規則や社内規程と照らし合わせて判断する必要があります。

社員の素行に不審な点がある場合は、いきなり本人を問い詰めるのではなく、まずは事実関係を整理し、必要に応じて外部の調査会社や専門家に相談することが重要です。

エスプレッソ情報調査室では、法人向けの社員素行調査、社内不正調査、反社チェック、取引先調査、情報漏えい調査などに対応しています。

  • 外回り営業中の勤務実態を確認したい

  • 経費不正や横領の疑いがある

  • 競合企業との接触を確認したい

  • 情報漏えいの証拠を集めたい

  • 反社会的勢力との関係が疑われる

  • 懲戒処分や解雇を見据えて客観的な証拠を集めたい

このような場合は、早い段階でご相談ください。

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