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横領の社内調査方法|被害額の確認・証拠収集・責任追及の進め方を解説

社員や役員による横領が疑われる場合、最初に確認すべきなのは「お金・物・取引の流れ」です。

横領は、現金を抜き取るだけでなく、経費の架空請求、会社口座からの不正送金、在庫や備品の持ち出し、取引先との架空取引、キックバックなど、複数の形で行われます。そのため、会計データ、入出金履歴、請求書、領収書、在庫記録、承認履歴を照合し、資金や物品がどこで不自然に動いたのかを確認する必要があります。

本人への確認は、入出金、会計処理、在庫、取引先との関係を整理した後に行うべきです。被害額や証拠が曖昧なまま追及すると、否認されたときに調査が止まり、返還請求や懲戒処分の根拠も弱くなります。

この記事では、横領の社内調査で確認すべき資料、典型的な手口、被害額の整理方法、取引先との癒着確認、外部調査が必要になるケースを解説します。

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横領の社内調査で確認すべき3つのポイント

横領の社内調査では、最初に「流出したもの」「金額」「関与した処理」を分けて確認します。

いきなり「誰がやったか」から入ると、記帳ミス、承認漏れ、棚卸差異、入力ミスまで横領に見えてしまいます。まずは、資金や物品の不足が実際にあるのか、会計データや在庫記録で説明できるのかを確認します。

会社の資金・物品が実際に流出しているか

まず確認すべきなのは、会社の資金や物品が本当に流出しているかです。

確認対象は、売上金や預り金などの資金、商品・在庫・備品、経費精算金、取引先への支払金などです。

帳簿や在庫記録と実態を照合し、単なる記帳ミス、入力漏れ、棚卸ミス、承認フローの不備では説明できない不足や支出があるかを確認します。

被害額はいくらか

被害額は、本人への返還請求、損害賠償請求、懲戒処分、刑事告訴などを検討する基礎になります。

調査では、想定される被害の総額だけでなく、客観的な証拠によって裏付けられる金額を分けて整理することが重要です。

誰がどの手口で関与したか

横領調査では、関与者と手口の確認も必要です。

単独で行われている場合もあれば、複数人が関与している場合もあります。社内の担当者だけでなく、取引先や外部関係者が関係しているケースもあります。

確認すべきポイントは以下です。

  • 誰が申請したのか

  • 誰が承認したのか

  • 誰が送金・出金したのか

  • 誰が現金や在庫を管理していたのか

  • 誰が取引先とやり取りしていたのか

  • 不正な処理を誰が入力・修正したのか

  • 取引先や外部関係者との癒着があるか

横領調査では、「お金や物の流れ」と「人の関与」を結びつけることが重要です。

横領が疑われる典型的な手口

横領は、現金を直接持ち出すケースだけではありません。

経費精算、会社口座、在庫、備品、取引先との架空取引など、さまざまな形で行われます。ここでは、企業で問題になりやすい代表的な手口を整理します。

売上金・現金の着服

もっとも分かりやすいのが、売上金や現金の着服です。

たとえば、店舗の売上金を一部抜き取る、集金した代金を会社に入金しない、レジ金を抜く、現金管理表を改ざんする、といったケースです。

現金を扱う業務を一人の担当者だけで管理している場合は、不正の発生や発見の遅れにつながりやすいため注意が必要です。

経費の架空請求・水増し請求

経費精算を使った横領も多いケースです。

代表的な手口は以下です。

  • 実際には発生していない経費を請求する

  • 私的な支出を業務経費として申請する

  • 領収書を改ざんする

  • 同じ領収書を複数回使う

  • 実際より高い金額で申請する

  • 取引先と共謀して水増し請求する

経費不正は1回あたりの金額が小さくても、長期間繰り返されることで被害額が大きくなることがあります。

関連記事:経費精算の不正とは?よくある手口・見抜き方・会社が取るべき対応を解説

会社口座・預り金の私的流用

経理担当者や管理部門の社員が、会社口座や預り金を私的に流用するケースもあります。

たとえば、会社口座から自分や関係者の口座に送金する、取引先への支払いを装って不正送金する、仮払金や預り金を返還せずに使い込む、といった手口です。

この場合、会計データだけを見ていても不正に気づけないことがあります。会計処理上は正しく見えても、実際の送金先や入出金履歴に不自然な点がある可能性があるためです。

在庫・備品・商品の横流し

横領の対象はお金だけではありません。

会社の商品、在庫、備品を無断で持ち出し、転売したり私的に利用したりするケースもあります。

たとえば、以下のようなケースです。

  • 商品を無断で持ち出して転売する

  • 廃棄処理を装って商品を持ち出す

  • 在庫数を改ざんする

  • 備品を私的に使用する

  • サンプル品や販促品を無断で流用する

架空取引・キックバック

横領や不正支出の中には、取引先との癒着が関係しているものもあります。

たとえば、実態のない業務委託費を支払う、架空の請求書を発行させる、相場より高い金額で発注して差額をキックバックとして受け取る、といったケースです。

このような不正は、社内資料だけでは見えにくいことがあります。

書類上は正当な取引に見えることもあるため、取引の実態や担当者と取引先との関係まで確認する必要があります。

関連記事:不正キックバックの調査方法|発覚の兆候・証拠の集め方・取引先との癒着確認を解説

横領調査で最初に確認すべき資料

横領調査では、会計・送金・在庫・取引に関する客観的な資料を、後から検証できる状態で確保することが重要です。

関連記事:横領の証拠がない・不十分だとどうなる?法的に通用する証拠の要件と対処法

会計帳簿・仕訳データ

まず確認すべきなのは、会計帳簿や仕訳データです。

不自然な支出、使途不明金、仮払金の未精算、特定の勘定科目への偏り、頻繁な修正処理などがないかを確認します。

特に注意すべきなのは、以下のような項目です。

  • 雑費

  • 交際費

  • 外注費

  • 業務委託費

  • 仮払金

  • 立替金

  • 旅費交通費

  • 消耗品費

  • 仕入高

  • 廃棄損

横領や経費不正は、目立ちにくい勘定科目に紛れ込むことがあります。金額だけでなく、処理頻度、処理者、承認者、取引先との関係も確認する必要があります。

請求書・領収書・経費精算書

経費不正や架空請求が疑われる場合、請求書、領収書、経費精算書を確認します。

見るべきポイントは以下です。

  • 金額が不自然に高くないか

  • 同じ領収書が複数回使われていないか

  • 日付や宛名に不自然な点がないか

  • 私的支出が混ざっていないか

  • 実際の業務内容と支出内容が合っているか

  • 承認者が内容を確認しているか

  • 特定の社員だけ不自然に経費が多くないか

領収書があるからといって、すべて正当な支出とは限りません。支出の実態、業務との関連性、承認フローまで確認する必要があります。

会社口座の入出金履歴

会社口座の入出金履歴は、横領調査で非常に重要です。

会計データ上は正しく処理されていても、実際の送金先や出金内容に不自然な点がある場合があります。

確認すべきポイントは以下です。

  • 個人口座への送金がないか

  • 見慣れない取引先への支払いがないか

  • 同じ金額の出金が繰り返されていないか

  • 承認記録のない支払いがないか

  • 会計データと実際の入出金履歴が一致しているか

  • 仮払金や預り金の動きに不自然な点がないか

横領調査では、会計データと銀行口座の実際の動きを必ず照合します。

発注書・納品書・契約書

取引先との不正が疑われる場合は、発注書、納品書、契約書を確認します。

特に、以下のような点に注意します。

  • 契約内容に実態があるか

  • 発注内容と納品内容が一致しているか

  • 納品物や成果物が存在するか

  • 相場より高額な発注になっていないか

  • 特定の取引先に発注が偏っていないか

  • 発注理由が説明できるか

  • 担当者と取引先に個人的な関係がないか

架空取引やキックバックは、書類上は整っているように見えることがあります。そのため、書類の有無だけではなく、取引の実態を確認することが重要です。

在庫管理表・棚卸記録

在庫や商品の横流しが疑われる場合は、在庫管理表や棚卸記録を確認します。

確認すべきポイントは以下です。

  • 帳簿上の在庫と実在庫が一致しているか

  • 棚卸差異が頻繁に発生していないか

  • 廃棄処理が不自然に多くないか

  • 特定の商品だけ減り方が不自然でないか

  • 深夜や休日に在庫が動いていないか

  • 出荷記録と売上記録が一致しているか

在庫不正では、数字のズレが小さく見えても、長期間続くことで大きな被害になることがあります。

横領調査で補足的に確認すべき記録

会計帳簿、入出金履歴、請求書などに加えて、社内システムのログや通信記録、映像などが事実確認に役立つ場合があります。

単独の記録だけで判断するのではなく、会計資料や取引履歴と結びつけて確認することが重要です。

不自然な承認履歴・操作ログ

社内システムの履歴から、誰が、いつ、どの情報を入力・修正・承認したのかを確認できる場合があります。

確認対象になるのは、経費精算や送金の承認履歴、会計・在庫データの修正履歴、ファイルの更新履歴、社内システムへのアクセス履歴などです。

メール・チャットでのやり取り

メールやチャットには、架空請求、キックバック、経費精算、在庫持ち出しなどに関する連絡が残っていることがあります。

ただし、確認する場合は、社内規程や利用ルールに基づき、調査対象と取得範囲を明確にする必要があります。

防犯カメラ・入退室記録

現金、在庫、備品の持ち出しが疑われる場合は、金庫や倉庫周辺の防犯カメラ、入退室記録、カードキーの利用履歴などを確認します。

映像やログには保存期限があるため、消去される前に保全することが重要です。

取引先との私的な関係を示す記録

取引先との癒着が疑われる場合は、接待交際費、面談記録、取引開始の経緯、担当者変更の履歴なども確認対象になります。

特定の取引先への発注集中や不自然な接触が、会計資料や契約内容とどのようにつながっているかを整理します。。

横領の被害額を確認する方法

横領調査では、被害額の確認が非常に重要です。

被害額が不明確なままだと、返還請求、損害賠償請求、懲戒処分、刑事告訴などの判断が難しくなります。

対象期間を決める

まず、調査対象期間を決めます。

最初に発覚した時点だけを見るのではなく、不正がいつから始まっていた可能性があるかを確認します。

たとえば、経費不正であれば、直近数か月だけでなく、過去1年分、2年分とさかのぼって確認する必要があるかもしれません。在庫の横流しであれば、棚卸差異が出始めた時期を基準に調査期間を設定します。

正常な取引と不審な取引を分ける

次に、正常な取引と不審な取引を分けます。

すべての支出や在庫差異を横領と見るのではなく、通常業務として説明できるものと、説明が難しいものを整理します。

不審な取引として確認すべきなのは、以下のようなものです。

  • 内容が曖昧な支出

  • 承認記録がない支出

  • 特定人物に集中している経費

  • 特定取引先への不自然な支払い

  • 実態のない請求

  • 帳簿と口座履歴が合わない取引

  • 在庫差異が繰り返されている商品

この作業によって、調査対象を絞り込めます。

口座履歴・会計データ・証憑を照合する

被害額を確認するには、口座履歴、会計データ、証憑を照合します。

見るべき流れは、次の通りです。

  • 請求書や領収書があるか

  • 会計データにどう処理されているか

  • 承認記録があるか

  • 実際に口座から支払われているか

  • 支払先は正しいか

  • 業務実態があるか

この流れを確認することで、不正支出や架空取引を見つけやすくなります。

在庫や備品の不足分を確認する

在庫や備品の横流しが疑われる場合は、不足分を確認します。

帳簿上の在庫数、実在庫数、出荷記録、廃棄記録、棚卸記録を照合し、説明できない差異を洗い出します。

ただし、在庫差異があるだけで直ちに横領とは限りません。入力ミス、棚卸ミス、破損、廃棄処理の漏れなども考えられます。

重要なのは、差異の発生時期、担当者、商品、保管場所、入退室記録などを組み合わせて確認することです。

返金請求に使える形で金額を整理する

最終的には、被害額を返金請求や損害賠償請求に使える形で整理します。

具体的には、以下を一覧化します。

  • 不正が疑われる日付

  • 金額

  • 取引内容

  • 関与者

  • 関連資料

  • 証拠の有無

  • 被害額として主張できる根拠

「怪しい支出の合計」ではなく、「証拠に基づいて説明できる被害額」を整理することが重要です。

横領の社内調査を進める手順

横領調査は、感情的に進めると失敗しやすくなります。

本人に確認する前に、資料を確認し、被害額を整理し、関与者を絞り込む必要があります。

関連記事:社内不正が疑われるときの調査方法とは?初動対応・証拠保全・外部調査の進め方を解説

1. 不審な入出金・経費・在庫差異を洗い出す

まず、不審な入出金、経費精算、在庫差異を洗い出します。

最初から全社的に調べるのではなく、違和感が出ている部署、店舗、担当者、取引先、勘定科目などを起点に確認します。

2. 関係する資料とデータを保全する

次に、関係資料を保全します。

横領が疑われる段階では、本人への追及や処分の決定より先に、口座履歴、仕訳データ、請求書、領収書、承認履歴、在庫記録、防犯カメラ映像などを保全します。

特に会計システムや社用端末などのデジタルデータは、不用意に操作すると更新日時やアクセス履歴が変わる可能性があります。原本データを保存し、誰が、いつ、どのような方法で取得したのかを記録することが重要です。

3. 取引・申請・承認の流れを確認する

資料を確保したら、取引や申請の流れを確認します。

申請、承認、支払い、会計処理、在庫管理、取引先との連絡をそれぞれ誰が担当していたのかを整理し、業務フローのどこで不正が可能だったのかを確認します。

4. 関与が疑われる人物と範囲を絞る

次に、関与が疑われる人物と範囲を絞ります。

ただし、この段階で本人に疑いを伝えるべきではありません。まずは、証拠と業務フローから、関与可能性を冷静に整理します。

複数人の関与が疑われる場合は、申請者、承認者、経理担当者、取引先担当者など、それぞれの役割を分けて確認します。

5. 関係者ヒアリングを行う

関係者ヒアリングでは、通常の業務フロー、不審な取引、承認の実態、在庫管理状況などを確認します。

この段階では、調査の目的や疑いの内容を必要以上に伝えないことが重要です。質問の仕方によっては、本人や関係者に調査の方向性を察知される可能性があります。

6. 本人ヒアリングを行う

本人ヒアリングは、証拠を整理した後に行います。

事前に以下を準備します。

  • 確認する事実

  • 提示する資料

  • 質問の順番

  • 同席者

  • 記録方法

  • 否認された場合の対応

  • 認めた場合の対応

本人が認めた場合でも、自白だけに頼るべきではありません。後から発言を変える可能性があるため、客観的証拠と照合して記録を残す必要があります。

7. 被害額と証拠を報告書にまとめる

最後に、調査結果を報告書にまとめます。

報告書には、以下を整理します。

  • 調査の目的

  • 調査期間

  • 調査対象

  • 確認した資料

  • 判明した事実

  • 被害額

  • 関与者

  • 手口

  • 証拠一覧

  • ヒアリング内容

  • 今後の対応方針

報告書は、社内処分、返金請求、損害賠償請求、刑事告訴、再発防止策の検討に使う重要な資料です。

外部調査が必要になる横領ケース

横領調査は社内で一定程度進められます。

しかし、被害額が大きい場合、取引先との癒着が疑われる場合、本人に気づかれずに証拠を集めたい場合は、外部調査を活用した方がよいことがあります。

社内資料だけでは取引や商品の実態を確認できない場合

架空取引、キックバック、在庫の横流しなどは、社内の書類上では正当な処理に見えることがあります。

会社口座、会計データ、請求書、在庫記録だけでは流れを追えない場合は、取引先の事業実態、納品状況、担当者との関係、商品が持ち出された後の動きなど、社外の事実確認が必要になります。

複数人が関与している可能性がある場合

横領は、必ずしも一人で行われるとは限りません。

申請者、承認者、経理担当者、取引先担当者など、複数人が関与している場合もあります。

複数人が関与している場合、社内で不用意に調査を進めると、口裏合わせが行われる可能性があります。調査範囲やヒアリング順序を慎重に設計する必要があります。

本人に気づかれずに行動や接点を確認したい場合

横領調査では、本人に気づかれずに行動や外部関係者との接点を確認したい場面があります。

たとえば、商品を外部に持ち出している疑いがある、特定の取引先と不自然に接触している、勤務時間外に不審な行動がある、といったケースです。

このような場合、社内担当者が直接確認すると本人に気づかれやすいため、外部調査を検討する余地があります。

損害賠償請求・刑事告訴を見据えている場合

横領が刑事事件になる可能性がある場合や、損害賠償請求を検討する場合は、証拠の整理が重要です。

刑法では、単純横領罪は刑法252条、業務上横領罪は刑法253条に規定されています。業務上、自己の占有する他人の物を横領した場合は、業務上横領罪の対象になり得ます。

参照:刑法

ただし、実際にどの罪名に該当するか、刑事告訴できるか、損害賠償請求をどう進めるかは、具体的な証拠と事案によって変わります。法的対応を見据える場合は、弁護士と連携しながら調査を進めるべきです。

横領調査後に検討すべき対応

横領調査は、事実を確認して終わりではありません。

調査結果をもとに、被害金の回収、懲戒処分、法的対応、再発防止策を検討する必要があります。

被害金の返還請求

横領による被害額が確認できた場合、まず被害金の返還請求を検討します。

そのためには、被害額の根拠を明確にする必要があります。

  • いつ

  • いくら

  • どの取引で

  • 誰が関与し

  • どの証拠で説明できるのか

この整理ができていないと、本人との交渉や返還請求が難しくなります。

懲戒処分・懲戒解雇

横領の事実が確認された場合、会社は就業規則に基づいて懲戒処分を検討します。

ただし、横領が疑われるからといって、すぐに懲戒解雇できるとは限りません。証拠、被害額、本人の関与度、故意性、就業規則上の根拠、処分の相当性を確認する必要があります。

懲戒解雇は重い処分であるため、弁護士と相談しながら慎重に進めるべきです。

損害賠償請求

会社に損害が発生している場合、損害賠償請求を検討します。

損害賠償請求では、横領の事実だけでなく、損害額と因果関係を説明できる資料が必要になります。

そのため、調査段階から被害額の算定と証拠整理を意識しておくことが重要です。

刑事告訴・被害届

横領の内容が悪質な場合や、被害額が大きい場合は、刑事告訴や被害届の提出を検討することもあります。

警察に相談する場合も、事実関係、被害額、証拠資料、本人の関与を整理しておく必要があります。

刑事対応をするかどうかは、被害額、証拠の有無、本人の対応、返金の有無、会社への影響などを踏まえて判断します。

経理・在庫・承認フローの見直し

横領の再発を防ぐには、不正が行われた業務工程に応じて管理方法を見直します。

具体的には、次のような対策が考えられます。

  • 発注・検収・支払いを同じ担当者に集中させない

  • 振込先口座や取引先マスタの変更を二者以上で承認する

  • 仮払金、預り金、立替金の長期滞留を定期的に確認する

  • 領収書や請求書の重複使用を検出できる仕組みを設ける

  • 在庫の廃棄・返品・持ち出しに記録と承認を求める

  • 取引先別の発注額、単価、発注頻度の偏りを定期的に確認する

  • 現金残高や実在庫を帳簿担当者以外が抜き打ちで確認する

  • 長期間同じ担当者だけが現金、送金、発注、在庫を管理する状態を避ける

単に監査回数を増やすのではなく、実際に不正が可能だった権限や業務フローを特定し、その部分に牽制機能を設けることが重要です。

まとめ|横領調査ではお金・物・取引の流れを証拠で確認する

横領が疑われる場合は、本人を問い詰める前に、入出金、経費、在庫、取引先との関係を確認し、資金や物品の流出、被害額、関与者を客観的な証拠に基づいて整理することが重要です。

社内資料だけでは取引や商品の流れを追えない場合や、本人に気づかれずに外部関係者との接点を確認する必要がある場合は、外部調査も選択肢になります。

エスプレッソ情報調査室では、企業の横領、内部不正、社員の不審行動、取引先との癒着確認など、法人向けの調査に対応しています。社内だけでどこまで調べるべきか判断が難しい場合は、早い段階でご相談ください。

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