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採用調査
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの違いとは?調査項目・目的・使い分けを解説

採用活動では、面接や職務経歴書だけでは、候補者の実際の働きぶりや、申告内容の正確性まで十分に確認できないことがあります。
そのため、中途採用や重要ポジションの採用では、リファレンスチェックやバックグラウンドチェックを活用する企業があります。
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックは、どちらも採用判断を補強する手続きですが、確認する視点が異なります。
この記事では、両者の違い、確認できる情報の違い、使い分け、併用すべきケースを中心に解説します。
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- リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの違い
- リファレンスチェックとは
- リファレンスチェックで確認できる主な内容
- リファレンスチェックの実施方法
- リファレンスチェックが有効な場面
- バックグラウンドチェックとは
- バックグラウンドチェックで確認できる主な内容
- リファレンスチェックだけでは確認しにくいこと
- バックグラウンドチェックだけでは確認しにくいこと
- 実際の働きぶりや業務姿勢
- 周囲との関係性やコミュニケーション能力
- 入社後の社風適性やマネジメントスタイル
- リファレンスチェックとバックグラウンドチェックはどちらを実施すべきか
- 一般社員の採用ではリファレンスチェックが有効な場合がある
- 管理職・専門職・重要ポジションでは両方を検討する
- 反社リスクや経歴詐称が不安な場合はバックグラウンドチェックを優先する
- リファレンスチェックとバックグラウンドチェックを併用した方がよいケース
- 実施時の注意点
- 自社で行う場合と外部に依頼する場合の違い
- まとめ
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの違い
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの違いは、簡単にいうと「人物評価」と「リスク確認」の違いです。
リファレンスチェックは、前職の上司や同僚などに候補者の働きぶりを確認し、面接だけでは分かりにくい実務能力、人柄、コミュニケーション、マネジメントスタイルなどを把握するために行います。
一方、バックグラウンドチェックは、候補者の申告内容に不自然な点がないか、経歴詐称や反社リスク、訴訟・金銭トラブル、SNS上の問題行動など、企業にとって重大なリスクがないかを確認するために行います。
どちらが優れているというものではなく、確認したい内容が異なります。
項目 | リファレンスチェック | バックグラウンドチェック |
|---|---|---|
主な目的 | 人物面・働きぶり・適性の確認 | 経歴・信用・リスクの確認 |
確認する内容 | 業務姿勢、スキル、人柄、周囲の評価、マネジメントスタイルなど | 学歴、職歴、反社リスク、訴訟、破産、SNS、公開情報など |
情報源 | 前職の上司、同僚、部下、取引先など | 公開情報、証明書、データベース、報道、SNS、専門調査など |
向いている場面 | 採用ミスマッチを防ぎたい場合 | 採用後の重大リスクを避けたい場合 |
主な視点 | 入社後に活躍できるか | 採用して問題がないか |
注意点 | 候補者・推薦者への同意と配慮 | 個人情報保護、調査範囲、職務関連性への配慮 |
つまり、リファレンスチェックは入社後の活躍可能性を見極めるための確認であり、バックグラウンドチェックは採用前に重大な懸念がないかを整理するための確認です。
確認したい内容が人物面なのか、リスク面なのかによって、使い分ける必要があります。
リファレンスチェックとは
リファレンスチェックとは、候補者の前職の上司、同僚、部下、取引先などに対して、候補者の勤務態度、実績、人柄、職務能力などを確認する手続きです。
面接では、候補者本人の説明が中心になります。候補者が自分の強みや実績を話すことはできますが、実際にどのように働いていたのか、チーム内でどのように評価されていたのか、周囲とどのように関係を築いていたのかまでは分かりにくいことがあります。
リファレンスチェックでは、第三者の視点から候補者を確認することで、面接や書類だけでは見えない情報を補うことができます。
リファレンスチェックで確認できる主な内容
リファレンスチェックで確認する内容は、候補者の職種やポジションによって異なります。
主な確認項目は以下の通りです。
実際の業務内容
業務スキル
成果や実績
勤務態度
チームワーク
コミュニケーション能力
問題解決能力
上司・同僚・部下との関係
マネジメントスタイル
候補者の強み・課題
再び一緒に働きたい人物か
たとえば、管理職採用であれば、部下との関わり方、意思決定の傾向、トラブル時の対応、チームをまとめる力などが重要になります。
営業職であれば、顧客対応、目標達成への姿勢、社内調整力、誠実性などが確認ポイントになります。
専門職であれば、スキルの実務レベル、納期への姿勢、他部署との連携、課題解決力などを確認することが有効です。
リファレンスチェックの実施方法
リファレンスチェックは、候補者本人の同意を得たうえで実施します。
一般的には、候補者から前職の上司や同僚などを紹介してもらい、電話、オンライン面談、メール、アンケートフォームなどで確認します。
質問内容は、できるだけ事前に整理しておくことが重要です。担当者ごとに質問がばらつくと、候補者同士を比較しにくくなります。また、雑談的に印象を聞くだけでは、主観的な評価に偏る可能性があります。
そのため、以下のように具体的な質問にすることが望ましいです。
候補者はどのような業務を担当していましたか
どのような成果を出していましたか
強みはどのような点でしたか
課題や注意すべき点はありましたか
周囲とのコミュニケーションは円滑でしたか
マネジメントやリーダーシップに特徴はありましたか
再び一緒に働きたいと思いますか
リファレンスチェックでは、単に良い評価を集めるのではなく、入社後にどのような環境で力を発揮しやすいのか、どのような点に注意すべきかを把握することが重要です。
リファレンスチェックが有効な場面
リファレンスチェックは、特に採用ミスマッチを防ぎたい場面で有効です。
たとえば、以下のようなケースです。
管理職を採用する場合
チームとの相性を重視する場合
マネジメントスタイルを確認したい場合
面接評価に迷いがある場合
候補者の実績がどの程度再現性のあるものか確認したい場合
カルチャーフィットを重視する場合
候補者の能力が高くても、自社の組織文化やマネジメント方針と合わない場合、入社後にミスマッチが起きることがあります。
リファレンスチェックは、候補者を落とすための手続きではありません。候補者が入社後に活躍しやすい環境を見極めるための情報収集として活用することが重要です。
関連記事:リファレンスチェックとは?企業が採用時に行う目的・質問例・注意点を解説
バックグラウンドチェックとは
バックグラウンドチェックとは、採用候補者や役員候補者について、経歴や信用、コンプライアンス上のリスクを確認する調査です。
リファレンスチェックが「実際に一緒に働いた人から見た評価」を確認するのに対し、バックグラウンドチェックは「申告内容や公開情報にリスクがないか」を確認する意味合いが強い調査です。
詳細な調査項目や実施方法は、バックグラウンドチェック単体の記事で詳しく扱うため、ここではリファレンスチェックとの違いに絞って説明します。
バックグラウンドチェックで確認できる主な内容
バックグラウンドチェックでは、候補者の申告内容や公開情報をもとに、採用判断に影響するリスクを確認します。
代表的には、学歴・職歴・資格などの経歴確認、反社・コンプライアンスリスク、訴訟や金銭トラブル、SNSやインターネット上の公開情報などが対象になります。
ただし、確認範囲は職種や役職によって異なります。重要なのは、候補者を一律に調べることではなく、担当する職務や扱う情報に照らして必要な範囲に絞ることです。
バックグラウンドチェックの詳しい調査項目や実施方法は、関連記事で詳しく解説しています。
関連記事:バックグラウンドチェック(採用調査)とは?企業が採用前に確認すべき調査内容・実施方法・注意点を解説
リファレンスチェックだけでは確認しにくいこと
リファレンスチェックは、候補者の働きぶりや人物面を確認するうえで有効です。
一方で、前職の上司や同僚への聞き取りだけでは、候補者の申告内容の正確性や、公開情報上のリスクまでは確認しきれない場合があります。候補者が紹介する確認先は候補者に好意的な人物であることも多く、重大なリスクが見えにくいケースもあります。
たとえば、学歴・職歴・資格などの経歴確認、反社・コンプライアンスリスク、訴訟や金銭トラブル、SNSやインターネット上の問題情報などは、リファレンスチェックだけでは把握が難しいことがあります。
これらは、候補者の人物評価というよりも、採用後に企業へ影響し得るリスクの確認に近い領域です。そのため、重要ポジションや金銭・機密情報を扱う職種では、必要に応じてバックグラウンドチェックを組み合わせることが有効です。
ただし、公開情報やSNS上の情報には、同姓同名、古い情報、誤情報、文脈の切り取りが含まれることもあります。不確かな情報だけで判断せず、職務との関連性や候補者本人への確認機会を踏まえて慎重に扱う必要があります。
バックグラウンドチェックだけでは確認しにくいこと
バックグラウンドチェックは、経歴やリスクの確認に有効です。
しかし、バックグラウンドチェックだけで候補者の人物面や働きぶりを十分に把握できるわけではありません。
実際の働きぶりや業務姿勢
公開情報や書類上の経歴から、候補者が実際にどのような姿勢で仕事に取り組んでいたのかまでは分かりません。
たとえば、責任感、周囲への配慮、仕事の進め方、トラブル時の対応、プレッシャーがかかった場面での振る舞いなどは、実際に一緒に働いた人でなければ分かりにくい情報です。
こうした情報は、リファレンスチェックで確認する方が適しています。
周囲との関係性やコミュニケーション能力
組織で働く以上、上司・同僚・部下との関係性やコミュニケーション能力は重要です。
特に管理職やリーダー職では、部下との関わり方、他部署との連携、意見が対立したときの対応、周囲を巻き込む力などが成果に大きく影響します。
こうした日常的な働き方は、書類や公開情報だけでは判断しにくい項目です。リファレンスチェックを行うことで、候補者の実際のコミュニケーションスタイルやチーム内での振る舞いを確認しやすくなります。
入社後の社風適性やマネジメントスタイル
候補者のスキルや経歴に問題がなくても、自社の文化やマネジメント方針に合わなければ、入社後にミスマッチが起きることがあります。
たとえば、スピード感のある環境に向いているのか、丁寧な合意形成を重視するタイプなのか、トップダウン型なのか、メンバーの自律性を尊重するタイプなのかによって、活躍しやすい環境は変わります。
こうした相性を確認するには、リファレンスチェックが有効です。
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックはどちらを実施すべきか
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックのどちらを実施すべきかは、採用する職種、役職、扱う情報、企業への影響度によって変わります。
すべての採用で両方を実施する必要はありません。
重要なのは、確認したい目的を明確にすることです。
一般社員の採用ではリファレンスチェックが有効な場合がある
一般社員の採用では、候補者の人柄、働き方、チームとの相性を知りたい場面が多くあります。
その場合は、リファレンスチェックが有効です。
特に、面接評価が高いものの、実務上の働きぶりや周囲との関わり方をもう少し確認したい場合は、前職関係者から話を聞くことで判断材料が増えます。
ただし、一般社員であっても、金銭や機密情報を扱う場合、反社リスクやSNS上の問題行動が懸念される場合は、バックグラウンドチェックを検討することがあります。
管理職・専門職・重要ポジションでは両方を検討する
管理職や専門職、役員候補、経理・財務、法務、人事、情報システムなどの重要ポジションでは、リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの両方を検討する価値があります。
管理職やチームリーダーでは、マネジメントスタイル、部下との関係、組織への影響力が重要になります。これらはリファレンスチェックで確認しやすい情報です。
一方、役員候補や金銭・機密情報を扱う職種では、経歴の正確性、信用リスク、反社・コンプライアンス上の懸念も確認する必要があります。この場合は、バックグラウンドチェックを組み合わせることで、人物面とリスク面の両方から判断しやすくなります。
反社リスクや経歴詐称が不安な場合はバックグラウンドチェックを優先する
採用前に、候補者の経歴に不自然な点がある、過去のトラブルが気になる、反社リスクを確認したい、SNS上の情報を整理したいという場合は、バックグラウンドチェックを優先すべきです。
リファレンスチェックでは、候補者の働きぶりは確認できても、企業リスクにつながる客観情報まで確認できるとは限りません。
不安の内容が「人物面」なのか「リスク」なのかを分けて考えることが重要です。
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックを併用した方がよいケース
両方を併用した方がよいのは、候補者の働きぶりだけでなく、採用後の企業リスクも慎重に確認したいケースです。
たとえば、役員・経営幹部・管理職、金銭・機密情報・顧客情報を扱う職種、スタートアップや上場準備企業の重要人材採用では、人物面とリスク面の両方を確認する必要性が高くなります。
リファレンスチェックで働きぶりやマネジメントスタイルを確認し、バックグラウンドチェックで経歴やコンプライアンス上のリスクを確認することで、判断材料を整理しやすくなります。
ただし、両方を形式的に実施すればよいわけではありません。採用するポジションの権限、扱う情報、企業への影響度に応じて、確認すべき項目を設計することが重要です。
実施時の注意点
リファレンスチェックやバックグラウンドチェックを行う際は、候補者の同意、個人情報の取り扱い、職務との関連性に注意する必要があります。
まず、候補者には調査の目的、確認範囲、情報の利用方法を説明し、必要な同意を得ます。特に、現職への確認は転職活動が勤務先に知られるリスクがあるため、原則として避けるか、候補者と事前に確認方法を調整する必要があります。
また、採用判断と関係のない情報まで取得しないことも重要です。本籍、出生地、家族構成、思想・信条、宗教、支持政党など、職務遂行能力と関係のない情報を調査対象に含めると、採用差別や個人情報の不適切な取り扱いにつながるおそれがあります。
調査結果を見る際は、事実と評価を分けて整理します。前職関係者の主観的な評価、SNS上の情報、同姓同名の可能性がある情報などは、そのまま採用判断に使うのではなく、情報の真偽や職務との関連性を慎重に確認する必要があります。
自社で行う場合と外部に依頼する場合の違い
リファレンスチェックは、候補者の同意を得たうえで、採用担当者が前職の上司や同僚に確認する形でも実施できます。
一方、バックグラウンドチェックは、確認対象が経歴、公開情報、反社・コンプライアンスリスク、訴訟や金銭トラブルなどに広がるため、自社だけでは情報の真偽や職務との関連性を判断しにくい場合があります。
簡易的な確認であれば自社対応でも足りることがありますが、役員候補、管理職、経理・財務・法務・情報システムなどの重要ポジションでは、外部サービスや調査会社を活用した方がよいケースもあります。
重要なのは、外部に依頼するかどうかではなく、何を確認したいのかを明確にし、職務に応じた調査範囲を設計することです。
まとめ
リファレンスチェックとバックグラウンドチェックは、どちらも採用判断を補強する手続きですが、確認する視点が異なります。
リファレンスチェックは働きぶりや人物面を確認する手続きであり、バックグラウンドチェックは申告内容の正確性や企業リスクを確認する手続きです。
人物面を知りたい場合はリファレンスチェック、経歴やコンプライアンス上の懸念を確認したい場合はバックグラウンドチェックが適しています。重要ポジションでは、両方を組み合わせることで、候補者をより多面的に判断しやすくなります。
エスプレッソ情報調査室では、採用候補者や役員候補、業務委託先、外部パートナーなどについて、企業向けの採用調査を行っています。リファレンスチェックだけでは不安が残る場合や、重要ポジションの採用前にリスクを整理したい場合は、お気軽にご相談ください。
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